時間がありすぎ日記

ガムシャラに働いた後、関西で主婦生活に突入。時間がありすぎて途方に暮れているので日々思ったあれこれを。

若者のことナメてない?『お義父さんと呼ばせて』にやっぱりモヤモヤする理由。

火曜22時からOAしているドラマ『お義父さんと呼ばせて』

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51歳のエリート商社マンの長女が連れてきた彼氏は、51歳のオジサンだった!?ということから巻き起こるコメディ。エリート商社マンである父親を渡部篤郎、51歳の彼氏を遠藤憲一が演じている。

 

2話で視聴率が落ちてしまったようだが、51歳の婚約者を演じる遠藤憲一をはじめ、出演者の演技レベルは高いし、オジサン2人のテンションの高いハジけっぷりも見ていて楽しいのだが、やはりなんかモヤモヤする……その理由が何となくわかった。

 

まず、1話。ラストで「何故結婚したいのか」を問われた遠藤憲一は「1人で生きてきたけれど、寂しいなあと思うようになった。誰かと一緒にいたいと思った」というようなことを感動的な口調で述べる。それに対して、遠藤憲一の恋人の父親(51歳)である渡部篤郎は「そんなことは皆30年前に分かってなきゃいけないことなんだよ!」と一笑に付す。

 

他の家族は「なんて分からずやの父親なの!?」という感じのリアクションをするのだが、結婚を申し込みに行った家で、「何故結婚したいのか」を問われたときに自分の感情の話だけされたら、キレるけどな。と私は思った。これが1モヤ。

 

そして、2話を見てモヤモヤが確信に変わった。2話では、ガードが固すぎる父親よりも、まずは兄弟を陥落しようということで、彼女の兄と妹を呼び出して会食をするシーンが出てくる。まずここで、「仕事が入った」といって遠藤憲一を置き去りにする長女にもビビったのだが、その後の会話から始まるシークエンスが非常にイヤだった。兄は「今の仕事は面白いわけではないが、いつかはやりたい仕事をやってみたいという気持ちもある」ということを述べる。そして妹は「恋愛や結婚の相手を条件で決めるのは当然」と言い放つ。(この会話は、ここで一旦終了する)

 

その後、長女の祖父に呼び出されてリフォームの打ち合わせに訪れた遠藤憲一は、弱点であるワインを飲まされてしまい、へべれけに。勢いで暴言を吐いてしまう。まず兄には「親父のコネで会社に入ったくせに、なにがやりたい仕事がしたいだ。世の中にやりたい仕事ができてるやつなんてほんのちょっとしかいないんだよ!」と言い放つ。妹には、「どうせお前なんて大したモデルでもないんだろ!?」と罵る。

 

ナシだわー。私はこのシーンを見て一気に冷めた。

 

コネ入社のやつが仕事の希望言っちゃいけないのか。「お前なんて大したモデルじゃない」なんて、いい大人が大学生にそんな完全な悪口言っていいのか。特にコネ部分については、私には全く意味が分からなかった。コネで入社した人間は、異動希望や転職希望しちゃいけないっていう法律でもあるの?縁故入社なんて、ルックスが良かったり頭が良かったりするのと同じ、武器のひとつだとしか私は思っていない(転職するときにコネクションがあると強いのと同じ)。働いていた会社もコネが多かったが、コネで優秀な人だって多かった。優秀な遺伝子の持ち主だったりするわけだし、当たり前のことだ。それなのに、なぜ「やりたい仕事がしたいなんてふざけるな」と言い放たれないといけないのか。

 

問題は、兄と妹は遠藤憲一に対して失礼な態度など全然とっていなかったということだ。内心どう思っていたのかはともかく、初対面のときもきちんとしていたし、会食の時も(長女が逃げたにも関わらず)ちゃんと会話をしていた。遠藤憲一に対して明らかに馬鹿にした態度をとっていたりしたのなら、まだ分からないでもないのだが、これでは一方的に罵られているだけだ。

 

更にイライラするのは、この遠藤憲一の発言が好意的に描かれている点だ。人の家で酔っぱらうことも、暴言を吐くことも、その暴言の内容も、全然擁護できないと私は思うのだが、ドラマの「気持ちいい!」という盛り上がりポイントになっていたことの意味が分からなかった。

 

私だったらこんな男との結婚、絶対に認めないけどな。今のところはそういう気持ちにしかならない。さて。3話はどう展開するのか。