時間がありすぎ日記

ガムシャラに働いた後、関西で主婦生活に突入。時間がありすぎて途方に暮れているので日々思ったあれこれを。

『鮨 水谷』問題について/実際に行ってきたときの話。

fujipon.hatenablog.com

日刊ゲンダイ』に件の炎上記事が出てからかなり時間が経ってはいるが、今日FBに思い出したようにこの問題を投稿していた人がいたのでふと思い出した。(炎上記事とそ考察については上記の記事が分かりやすいと思いましたので、ご参照ください)

 

実は、日刊ゲンダイの記事が出てから1か月後くらいに行ったのだ。『鮨 水谷』に。メンバーは2名。35歳女と31歳女で挑んだ。ちょうど好みも収入も状況も同じような感じだった我々は、物理的に離れているためにあまり会うことができない。なので、たまに会う時は超有名店に行こうぜ!と勢いづき、じゃあ『鮨 水谷』行ってみたいわよね!予約してみよう!となったわけだ。我々の他のお客は2組。1組はいかにも常連といった風情のオジサマ3人組。もう1組は中国人の若者5人組のグループだった。

 

『鮨 水谷』は一晩に2回転で開始時間が決まっている。まあ、当然のように中国人グループは30分くらい遅刻してきた。5人中1人だけ女がいたが、短パンにTシャツだった。そして、鮨を食べている間ずっと携帯でゲームしていた(CANDY CRUSH)。しかも途中で携帯でしゃべり始めた。この女のTPOをわきまえない行動が印象的すぎて、他の男子たちがどうしていたか全く覚えていない。そして彼らはさっさと食べ終えて消えていった。

 

しかし、私が『鮨 水谷』で印象に残ったのは、この中国人グループの不作法っぷりにではなかった。水谷さんと常連オジサマ3人組が、中国人グループについて一切言及しなかったことに対してだ。水谷さんとオジサマたちは終始和やかに談笑していて、ずっと我々に絡んでいた。髪が茶色くて奇天烈な服装でやってきている(本人としては精一杯お洒落したつもり)謎の女2人組が気になって仕方がなかったのだろう(そもそも女2人でくるヤツなんていないだろうし)。何の仕事をしているのか、どこに住んでいるのか、などを遠まわしに絶妙な距離感で尋ねてきていた。だからといって不快なわけではない。それが彼らなりのもてなしなんだろうな、と思う感じ。うまく言えないけれど、仲間に入れてくれている優しさがあった。

 

そんな和やかな雰囲気だったので、中国人グループが退店した後に「困るねえ、ああいう輩は」とでも言うかと思ったのだが、一切なかった。全く触れず。そこで察した。ああ、こういう店で悪口じみた無粋な発言をするなんてあり得ないんだな、と。彼らは常連客や仕入れたネタを守るために外国人客の受け入れ数に制限をかけているのかもしれないが、外国人だから差別するという感覚は絶対に持っていないだろうと断言できる。一流の気品っていうのは凄いなと若輩者の我々は小さくなって店を後にしたのだった。もっと年とって堂々と食べられる風情と気品を身に着けてから、また再挑戦するぞー!